「感性を織る、自分を表現する」のが「さをり織り」
人それぞれの「感性」は十人十色、美しいものを「美しい」と捉えるその感性も人それぞれ違います。
さをり織りのヒントは「傷」からのスタートだったそうです。
さをり織りを生み出した方が、自分の織った帯を機屋の方がご覧になった時「これは傷もんですね、売りものにはなりません」と言われたことがきっかけがそうです。
その時彼女は「これ傷かな?私は模様のつもりでいたのに、自分でも気づかないうちにいい模様ができたと喜んでいたのに」と思ったそうです。
しかし彼女はそこでひらめき「この模様を機屋は傷だと言うのであれば、自分はこの傷を活かして新しい手織りを作ろう」と。
この「傷」からのスタートが「さをり織り」の原点です。
この時、機屋が「傷もん」と言ってくれていなかったら、彼女が「自分は模様だと思っていたのに、傷なんだ」とみとめあきらめていたら、今の「さをり織り」は存在しません。
ここから彼女は、自分の感性を信じ新しい手織りのカタチを作り上げていきます。
そんな「さをり織り」の考え方と、自由な発想に共感し、そらとたいようでは「さをり織り」を取り入れさせてもらいました。
糸の色を選ぶときや織り方も、ひとりひとり千差万別。
そこにあるのは、自分が「美しい」と思うものを織りたいという心がいっぱい詰まっています。
世界に同じものが決して存在することのない、世界にひとつだけの織る人の個性が全力で表現されているそれが「さをり織り」です。